La la la... いろんなことを教えてよ ねぇ花の妖怪さん 「あの、すいませんがいいですか?おっきな鎌持つ 妖怪さん?」 「…主さん見ませんでした?花の妖怪さん」 (おかしい一昨日も昨日も、ちっとも姿を見せないし しつこいかな…僕ひょっとして嫌われてるのかな?) 「ねぇちょっとあいつは行ったの?」 「ご心配なく」 「なんで笑いこらえてるの…それ以上言わないでよ。やめなさい!!!」 ふわりふわりとなびく 不自然な長さの前髪 目が合う一瞬 赤く赤く染まっていく頬 「すいません、あのいいですか?おっきな鎌持つ妖怪さん。…主さん出てきませんか?ですよねやっぱり…」 「ご主人様気にしすぎです」 「もうだめね…」 ため息ついて 空の月を見る ふわりふわりとなびく マントと触覚 恥ずかしそうに下を向く 花畑の主 ぎこちない二人の会話 互いに目が合う瞬間 縮まっていく二つの影 重なる緑 静かに風に揺れる太陽と 満点の星空の下     背中と背中を合わせて 鼓動が伝う 「一度だけしか…一度きりしか私は言わないからよく聞いてなさい」 まぶしい一面の黄 ふわりふわりと舞う傘と 青空 その隣の小さな緑 「あれあるじさん、前髪変だ。でもとってもかわいいですよ」 「…おい蟲。やっぱあんた踏みつけの刑ね」